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住設用空調機器:製品案内

スリープレコーダー 〜睡眠時無呼吸症候群の無拘束検査機器〜

はじめに

GAC(株)(本社/長野県安曇野市)は、(株)デンソー、(株)スズケン、ケンツメディコ(株)と共同にて、敷いて眠るだけで無拘束に睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)が検査できる医療機器を開発しました。

本製品は、デンソーのセンサ技術を応用して、GACと共同開発先3社との間で設計およびソフトウェア開発し、信州大学医学部等にて評価を行い、GACがセンサシート・解析ソフトウェア等の構成部品の製造をしています。 

2007年9月より(株)スズケンから販売開始しました。日本初!睡眠時無呼吸症候群を無拘束に検査できる医療機器「スリープレコーダ SD-101」について紹介します。

 

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が止まった状態(無呼吸)が断続的に繰り返される症状で、その結果満足に睡眠がとれず日中仮眠を招きやすく、集中力低下、居眠り運転による交通事故など重大な事故を生ずることもあり、社会問題化されています。またSASは、生活習慣病と密接に関係が深く、放置すると生命の危険に及ぶこともあると言われています。

 

従来の測定方法

現在、SAS診断にはポリソムノグラフィー(Polysomnography : PSG)がゴールドスタンダードとされていますが、入院が必要なため、限られた患者にしか行えないのが現状です。

また、自宅で検査可能な簡易型検査機器を用いてSASをスクリーニングする医療機関も多いのですが、PSGやこれまでの簡易型検査機器は、脳波・筋電計・胸腹バンド・血中酸素飽和度計・いびきマイク・鼻サーミスタなど複数の電極や機器を体に装着する必要がありました。この方法では、自宅での装着が難しい、体中に複数の電極や機器を長時間装着して寝るため本来の睡眠が得られない、睡眠中にセンサが外れて記録ができない、などの問題点がありました。

 

スリープレコーダ SD-101とは
● 図1 スリープレコーダ SD-101使用イメージ

今回新たに開発したSD-101は、多点の感圧センサを内蔵したシートを、ベッドなどの寝具の上に敷いて眠るだけで被検査者の睡眠中の呼吸状態が検知できます。

かつ、検査時の負担を軽減し、安心して簡便に使用いただけ、無拘束・低侵襲※でSASの簡易検査が行える、日本初の「SAS簡易測定医療機器」です【図1】。

記録したデータは、パーソナルコンピュータ(以下PC)により独自のデータ解析ソフトウェア(SASLyzer)が無呼吸・低呼吸指数等の情報を自動解析、データ化します。

※侵襲:医療において、生体内の恒常性を乱す可能性のある外部からの刺激。

 

計測、自動判定システム
図2 センサシート外形|図3 感圧センサ

<センサシート仕様>

【図2】に示す通り、1,235mm×555mmのセンサシート内に、樹脂フィルムおよび感圧抵抗体、銀電極などにより構成された外形φ16mmの感圧センサ【図3】:計162個が、40oピッチにて等間隔に配置されています。

感圧センサは、人体からの呼吸振幅を精度良く測定できるレンジとなるよう1〜10kPaに設定しています。

 

<制御装置仕様>

多点感圧センサの圧力情報を収集するための制御装置は、アルカリ単三型乾電池を4本(DC6V)用い、サンプリング周期毎に162点の全センサデータをスキャンしています。

また、記録媒体として、コンパクトフラッシュ(以下CFメモリ)によるデータ記録、およびRS232Cによる外部機器との通信機能も有しています。

 

測定方法と呼吸検出原理
図4 人の呼吸モデル|図5 生成された呼吸波形例

<SD-101設置方法>

SD-101はコントローラ部が被検査者の左上となるように寝具面に敷設し、被検査者は就寝衣服を着て、胸と腹の部位にセンサがくるように、普段通りに寝ていただきます。センサシート上にベッドパッドやシーツなどを敷いた状態でも計測が可能であり、寝心地感を向上させることができます。

 

<呼吸波形検出原理>

センサシート上に寝た被検査者の呼吸によって横隔膜が移動すると、比重の異なる臓器も移動し、被験者下部に圧力変化が生じます。つまり、吸気時には肺が膨らみ、空気が増えることで胸部の比重が小さくなり、呼気時には肺が収縮するため胸部の比重が大きくなります。この繰り返しにより、被検査者下部に圧力変化が出現します。この圧力変化を、センサシートの感圧センサで検出します【図 4】。

 

被験者下部の感圧センサにて検出された圧力変化は、

1)デジタルフィルタによるノイズ除去

2)FFT解析により呼吸信号が重畳しているセンサを選択

3)胸と腹の部分では呼吸の位相が180度ずれるため、同位相および180度ずれたセンサを選択【図 4】

4)選択した複数のセンサを加算平均して1本の呼吸波形【図 5】を生成します。呼吸波形データは、コントローラ内のCFメモリに記録されます。

 

体動検出原理

SD-101は、多点感圧センサという特徴を生かし、体圧分布の変化から体動を高精度に検出することにより、『呼吸なのか体動なのか』を独自アルゴリズムにより判別することができます。

 

解析ソフトウェア SASLyzer
図6 呼吸波形グラフ表示画面

SASLyzerは、CFメモリに記録した呼吸波形データから独自の解析ルゴリズムにより、無呼吸・低呼吸回数・指数を自動計算し、析結果・波形表示・データベース管理・印刷などを行う解析用ソフトウェアです。解析結果表示画面例を、【図 6】に示します。

更に、SD-101は無拘束簡易検査でありながら、確定診断装置である PSGと高い相関臨床比較結果を得ています(r=0.86, p<0.0001)。

 

おわりに
デンソー基礎研

以上、スリープレコーダ SD-101を用いた無拘束生体センシングによる睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング簡易検査装置(医療機器承認番号:21900BZX00431000)の概要を紹介させていただきました。

これからの高齢化社会に向け、GACとデンソーとの技術連携によるシナジー効果によって、無拘束生体情報計測を第一歩として、自動車・民生・住宅設備機器分野への新たな商品、事業を創出して行きたいと考えています。

今回の製品開発は、デンソーの技術・商品開発部署の皆様との連携開発、技術移管による賜です。お礼申上げます。

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